今回、甘利山を走るにあたっての意識や注意すべき点を、実際にコースを走って今中大介さんに教えていただきました!
今中 大介さん
プロフィール
大学で自転車部を創り、国体ポイントレースで優勝。
卒業後、シマノに入社してツール・ド・北海道3勝、国体ロードレース3連覇。
94年にイタリアの名門プロチーム”ポルティ”と契約。
95年にジロ・デ・イタリア出場。
96年に日本人として初めて近代ツール・ド・フランス出場。
引退後、インターマックス設立。
片山右京さんのTeamUKYOや、宇都宮ブリッツェンといった国内トップチームのアドバイザーや相談役を務める。
大会はどんな印象でしょうか?
ヒルクライムは自分との戦い。このコースは勾配が厳しいこともあり、会場は戦国ヒルクライムのネーミング通りの雰囲気。
前回の総合24位までに与えられる武田二十四将賞ジャージのステージも、雰囲気があって見もの。私も片岡由衣さんとステージに立ちます!
コースについての解説をお願いします。
スタートの会場は、韮崎市の街中からそう遠くない南アルプス麓。走行距離11.7kmで標高差1138mを上るという国内屈指の激坂がコース。平均勾配が9.7%もあります。
計測開始地点からは川沿いにほぼ直線的に10~14%の勾配で上り始め、2km手前でようやくつづら折りに差し掛かります。スタート直後に踏み込み過ぎないよう、ペダルをスムーズに回しながらいかに自分のペースを作るかがポイント。その後も10%前後の勾配が続きます。
7km地点で左手に池が見えてきて、やや勾配が緩やかな部分も出てきます。ここまで来たら残りは4km弱。直線とつづら折りが交互に出てきて、ペース作りが大変ですが、この3kmの区間をいかにこなすかがタイムアップにつながります。
10km地点を越えてからは直線基調になり、右手に甲府盆地が見え始めます。ところどころで雄大な富士山の姿も。
ゴール直前は勾配が少し急になりますが、あとは気力で頑張るのみ!
実走していかがでしたか?
いつもフロントギアは53X39Tですが、リアはいつも11X25T。でもそのままではまるでアウター縛りのトレーニングをやっているようなもの。ここでは28T以上が必要でした(笑) タイムを稼ぐには気持ちよく回せるギアと軽いホイルが必須。
体幹の筋肉も必要ですが、これは時々急坂を走って鍛えるのが一番良い方法。近くに急坂が無ければ、重めのギアで練習するのもいいでしょう。もちろん充分なウォームアップと、練習後のストレッチも忘れずに。
コースからみえる景色はいかがでしたか?
コースは南アルプスの高い山々に囲まれており、街から一気に山の中に分け入る感じ。普段は野生のサルが生息する地域です。終盤の頑張りどころで一気に視界が開け、甲府盆地を見下ろす景色が見えるのも特徴。ゴールの広場は毎年笑顔で包まれます。
最後に参加者のみなさんへひとことメッセージをお願いします。
私が住む甲府市の自宅から韮崎・甘利山が近いので、トレーニングに行くことがあります。
山梨には甲府盆地を中心にして様々なルートがありますが、この甘利山は「プロ養成坂」と言ってもいいくらいの厳しいルート。
この甘利山の過酷なコースを走りきり、激坂を制覇した時の喜びは、参加したライダーしか味わえないもの。ゴールではこの上ない満足感に包まれることでしょう。
私もみなさんと一緒に走り、全力で大会を盛り上げたいと思います!
今中大介さんのブログ記事はこちら
今中さんのブログでもご紹介いただきました。
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